特集について
2020.04.10
伊豆食べる通信2020年1月号「三島人参」
今回の舞台は三島市。7月号に特集した「三島馬鈴薯」と同じ「箱根西麓三島野菜」と呼ばれるブランドで愛される「三島人参」を育てる山下さんを特集しました。
「人参が嫌いだったんだけど、三島の人参を生で食べたら甘くて美味しくて、それから人参を食べれるようになりました。」
「箱根西麓三島野菜の中で、1番美味しいと思うのは人参です。生で一度かじってほしいです。甘いんですよ。」
「生産者さんが作る人参そばって奴があるんですけど、それが美味しんですよ。」
など、取材する前から、他の人参と比べて、三島人参が甘くて美味しいという言葉をよく聞きました。本当に大げさではありません。
品種改良の研究や技術が進み、甘い人参の品種が全国各地で使われています。
しかし、三島人参で栽培されている人参は、そのように甘い品種のものを使っていないのです。
すこし変な言い方をすれば「ひと昔前の品種」を栽培しており、種苗メーカーも驚くほど抜群の甘さを出すのです。
科学的に立証されいるわけではありませんが、この地方で受け継がれているこだわりの土づくりが甘さの秘密だと思います。
種を蒔く前には期間を空けながら牧草を3回ほど土中に入れ込み、微生物の力を借りて病気と虫を予防するためです。
土の基礎をしっかり作り込んだ後で、ようやく肥料の出番。種を蒔いた後は葉の状態を見ながら追肥も行います。
光合成がしっかり出来るような葉の状態に保つ為には、日々の観察も欠かさずに行っています。
先代や先輩から教わり地域の人々が繋いだ土づくりが育む「三島人参」をお楽しみください。
三島人参の種
等間隔に種を蒔くためのシーダーテープ
甘くて美味しい採りたての三島人参
三島人参を通じて、地域と交流
2種類の三島人参
今回の主役山下さん夫妻
三島人参を楽しむ
ご協力:山下さん
取材をする前に聞いてその存在を知っていた「三島人参そば」
今回の取材でチャンスがあるのであれば、生産者さんの作るそばを食べてみたいと思っておりました。
そして、待望の「三島人参そば」ですが、山下さんにご無理を言って山下さんのおばあさんに作っていただきました。山下さんのおばあさんが作る三島人参そばは椎茸の出汁が優しくてたまりませんでした。
三島人参の甘さ、食欲をそそる鮮やかな色、生産者さんの作業場でいただくと言う非日常的なロケーション、ほんと最高でした。食べれて良かったです。おつゆまですべて完食させていただきました。
7Pに三島人参そばの他家庭で簡単に作れるレシピを載せているので、ぜひ三島人参を使って家で楽しんでみてください。