伊豆食べる通信 2022年10月号

「真鯛」

駿河湾に臨む伊豆半島の付け根、愛鷹山の麓に位置する港町である沼津市。海岸線は入り組み、小さな港がいくつも続いている。そんな中に足保(あしぼ)港はある。このあたりの海は、海岸から先に進むと急激に深くなっていくのも大きな特徴である。100mも進めば一気に水深も40mに達し、その水面と海底の水温の差は10℃もあるのだそう。

漁港から目と鼻の先にマルセイ水産眞野さんの生簀はある。11名ほどのスタッフで漁に出かけ、抜群のチームワークで行われる漁には無駄はない。生きた魚を〆る「いけじめ作業」を行うが、「魚介類鎮静化装置」で微弱の電流を流し、動かなくなった鯛たちを取り出して瞬時に〆ていく無駄のない流れ。スピードだけでなく、他にも利点がある。鯛が動かないということは、暴れて体に傷がついたりウロコが剥がれ落ちるということも同時に防ぐのだ。確かに、港に戻り熟練のベテラン勢により手際よく出荷用のケースに入れられていく鯛たちの姿は非常に美しい。港を出て、船が港に戻るまでの時間はたったの40分。その間に約3,000尾もの鯛を水揚げして〆て戻ってきていた。この日は6,000尾の注文なので、これが2回戦。美しく鮮度の良い真鯛が驚異的なスピードで出荷されていくのを目の前に、感嘆のため息がこぼれるばかりであった。

「強みを最大限に活かす」眞野さんの真鯛。陸地からすぐに深くなる駿河湾の地形、首都圏への近さなど地の利を活かし、新しいテクノロジーや機器を積極的に取り入れた生産性の向上。圧倒的なスピードを追求し、美味しさの為に鮮度を保つ。そのチャレンジする姿は、沼津を「真鯛の産地」として守っていく覚悟を感じた。
美味しさを追求する進化は、まだ、イケるはず。これからの沼津の養殖業を引っ張っていくリーダーとして眞野さんを応援したいと思う。

 

眞野さんの真鯛を購入したい

ご協力:マルセイ水産

「進化、進化、真価」

最新のテクノロジーの導入や飼料の開発など、日々、養殖技術に磨きを上げ「進化」し、美味しい真鯛をの価値を「真価」を育て続けているマルセイ水産の眞野さんにご協力いただき、取材させていただきました。
「真鯛」の産地を守るため、雇用や実店舗、通販事業などあらゆる面で、沼津の真鯛をささえていらっしゃいます。

「お客様に美味しいと言ってもらう事が、とてつもなく嬉しいんですよね。」と語る眞野さん。元々、海が好きで魚も好き。魚の生産からお客さんの口に入るまで、全て自分の目と体で知っている眞野さんの真鯛を是非ご賞味ください。

【こちらのサイトから真鯛を購入できます。】
WEB(ポケマル:https://poke-m.com/producers/312659

 

眞野さんの真鯛を沼津で食べる

ご協力:眞鯛-沼津港店-

多くの観光客でにぎわう人気の観光スポット沼津港。その一角に、西浦で育った新鮮な真鯛のみを使用する専門店「眞鯛‐沼津港店‐」はあります。

お刺身はもちろんのこと、マダイのごまだれ丼などの丼メニュー、カマ焼きにから揚げ、そして鯛あら汁と真鯛の美味しさを満喫することができます。丼に使われるお米は、圧力なべで鯛のアラを丁寧に煮込んでとったダシで炊き込んだ「鯛めし」と真鯛づくしが楽しめます。

ご来店いただいたお客様に最高品質の真鯛を提供するために、必ずオーダーを頂いてから1枚1枚丁寧にスライスするなど、美味しさへの追及も欠かしません。生産地との距離感、徹底した品質管理で、抜群の鮮度の真鯛をご賞味ください。

電話番号:070-8362‐0235(ご来店前にご連絡頂けますと確実です)
所在地:〒410-0845 静岡県沼津市千本港町115-4
営業時間:10:45~15:15(L.O.15:00)
定休日:不定休
アクセス:
 JR 沼津駅より、バスで約15分
 東名インターより、車で約20分