伊豆食べる通信 2021年04月号

「イズシカ」

猟師、イズシカ問屋、伊豆市役所が三位一体になって取り組む長期熟成の鹿肉「イズシカ」。

伊豆半島全域では、伊豆市の人口約3万人より、生息頭数が多いとされる鹿。増え続けた鹿は、人里への影響のみならず森の生態系をも壊してしまっているます。鹿が密集するエリアでは木の芽や樹皮をの食害により木々が枯れてしまい、さらに下草までが食べつくされて土壌が露わになり流出することで昆虫や小動物の住処がなくなり減少してしまいます。そしてそれは結果として、鹿たち自身の住処を奪う事にもつながっているです。そして、伊豆市は、以前よりワナや猟銃などで鹿を捕獲をしていましたが、捕獲後の処理に頭を悩ませてきました。

そこで、「いただいた命を無駄にせずにつないでいく」というコンセプトのもと、イズシカ問屋を設立しました。地元の猟友会などと協力し、捕獲後2時間以内の新鮮な鹿のみを受け入れ、徹底した管理のもと美味しい「イズシカ」を提供しています。

イズシカ問屋は、2019年に、国産ジビエ認証も取得し、より安全安心なジビエを提供できる施設としてのお墨付きも頂いています。全国に630か所ほどあるジビエの処理施設の中でも、この認証を取得しているのはたったの18か所。この取り組みが評価され、レベル高く実施してるが故の認証と言えます。
現在は、年間に約900頭の鹿を処理するイズシカ問屋。捕獲された鹿を買い取ってもらえることで、狩猟者の意欲も増して捕獲数も増え農業被害も目に見えて減少しています。今後の課題は、技術者の育成。おそらく日本で一番多くの鹿を解体し精肉しつづけてきた熟練職人の方々の年齢は70代、近い将来に引退してしまうことは必須です。その技術を継承するべく、現在、地域おこし協力隊や30代の若手スタッフが日々教えを受けて後継者となるべく日々の努力を重ねています。

イズシカを楽しむ

ご協力:The Crank

修善寺で地元の食材を使った本格的なイタリアンを気軽に楽しめると大人気のThe Crank。店に入るとまず目に飛び込んでくるのは、ロードバイクとピザ窯。食と自転車のまちづくりがしたいオーナーの木村政彦さんと、ピザを中心とした地産地消のイタリアンを届けたいシェフの岩田成央さん、それぞれの「伊豆で新たなチャレンジをしたい」想いが運命的な出会いが形となり、The Crankは誕生しました。観光客や地元のお客様はもちろんのこと、鉄分やミネラル豊富な「イズシカ」がアスリート食として人気があり、自転車競技の選手などプロのアスリートにも親しまれています。

「イズシカは噛んだ時の独特な香りと、弾力がありしっかりとした噛み応えがあるのが魅力。鹿らしさを残し、美味しさ、風味を伝えたい。」とイズシカの魅力を語る岩田さん。

今後は自らの手で農作物を栽培したり、地元・伊豆総合高校の高校生と連携して限定メニューを作ったりと地域に根差して地産地消で伊豆市の新しい名物作りにチャレンジしていくとのことです。修善寺に訪れた場合は、伊豆の魅力が詰まったイタリアンをThe Crankでお楽しみください。

【店舗所在地】
伊豆市柏久保550-1 エムズ修善寺ビル1階
(伊豆箱根鉄道修善寺駅から徒歩2分)
Tel: 0558-79-3679
営業時間
ランチ 11:30AM – 15:00PM(L.O.14:30)
ディナー 17:30AM – 23:00PM(L.O.22:00)
定休日 水曜日 第2・4木曜日
URL:https://bria-crank.wixsite.com/crank

イズシカを購入したい

ご協力:合同会社伊豆SEEKER

合同会社伊豆SEEKERを運営している坂巻さんは、地域おこし協力隊として、伊豆市の課題である鹿肉の処理や活用に最前線で携わっています。自ら猟師として猟も行いますし、イズシカ問屋でも勤務して鹿肉を捌いていらっしゃいます。まさにイズシカのプロフェッショナルになるべく、先輩方から日々多くのこともを学んでいらっしゃいます。

合同会社伊豆SEEKERでは、イズシカ問屋で捌いた鹿肉や猪肉などを取り扱っています。是非、お家でイズシカを食べてみませんか?

 

【合同会社伊豆SEEKER】
ネットのみの販売となっております。
伊豆SEEKERホームページはこちらのリンクをごらんください。